今回は、製造現場で重要な役割を果たすMESシステムについてコラムを書いてみたいと思います。
MES(Manufacturing Execution System)とは 「製造実行システム」のことを指し、製造工程の把握や管理、作業者への指示や支援を行う情報システムです。簡単に言うと、実際に製造現場を動かすための製造オペレーションの情報管理を司るシステムです。
製造業の管理レイヤーは、計画層、実行層、制御層の3つに分かれています。
上位の計画層は、販売管理や購買管理、生産計画(大日程計画)会計処理等の基幹業務を担い、代表的システムがERP(Enterprise Resource Planning)です。
下位の制御層は、製造設備や検査器を直接稼働させたり制御する事を担い、PLC(Program Logic Controller)や分散制御システムDCS(Distributed Control System)が代表的です。これらの層の中位に位置し、両層を結ぶのが実行層であり、その役割をMESが担っています。
では、MESは具体的にどのような役割を担うのか?というと、米国のMES標準化団体であるMESAインターナショナルによると、以下の11機能に分類し定義されています。
MESは上記の機能を必要に応じて有効に利用することで、品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delivery)を管理、改善し、製造現場における効率化を可能にします。
生産拠点のグローバル化の流れの中で、また、COVID-19状況下で、限られた生産資源で製造現場における生産性向上を図ることが重要になってきており、ここタイにおいてもMESの導入を検討されるお客様が増えてきております。
01-02-2021